財政難のバルセロナが、さらなる給与削減交渉を実施する予定だという。スペイン紙ムンド・デポルティボ電子版が4日に報じている。

バルセロナは過去にチーム全体や選手個人に対して給与削減を何度も実施してきた。しかし依然として財政面の厳しい状態が続いており、サラリーキャップ(選手の契約年数に合わせて分割された移籍金や選手年俸などの限度額)を遵守し、新しい選手を登録するためには高額の給料を受け取っている選手たちのさらなる経済的な努力が必要になると同紙は伝えている。

給与削減交渉は個別に行われ、最初のターゲットはチームキャプテンを務める同クラブの下部組織出身選手であるブスケツ、ピケ、ジョルディ・アルバになるとのこと。この3人はすでに以前、すでに給与カットを受け入れていたが、現在の年俸とクラブの経済状況を照らし合わせた場合、まだ高額であるため、さらなる給与カットが必要であるという。

現在、ブスケツとジョルディ・アルバはスペイン代表の一員として欧州ネーションズリーグを戦っている最中であるため、今月の代表戦最後の試合となる12日のチェコ戦後に交渉が開始される見込みである。その際、給与カットや支払いの延期だけでなく、ボーナスカットなどの話し合いも行われる可能性がある。さらにその後、状況次第で他の選手たちとも交渉していくことになるという。

もし選手たちとの交渉がまとまらない場合、すでにバルセロナ加入が内定していると報じられているケシエ(ミラン)やクリステンセン(チェルシー)と契約を結べず、さらにレバンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)獲得に動くことができないと同紙は伝えている。

さらにクラブはこの後、シャビ監督が戦力に考えていない選手たちと退団に向けた話し合いに臨むことになる。しかし契約が2年残るブライトバイテのように、戦力外であることを理解しつつも最後まで残留する意向を示している選手もいるため、交渉は難航するとみられている。 (高橋智行通信員)