【マドリード=高橋智行通信員】アトレチコ・マドリードが、282回目のマドリードダービーに敗れた。前半にリードを奪いながら、延長に入り、退場者が出たことで受け身に回った。試合後、シメオネ監督は「(レアル・マドリード)セバージョスのファウルがあった70分まで、我々はとてもいい試合をしていたと思う。誰も彼が2枚目のイエローカードをもらわなかったことを気にしていないが、もし1人多ければ我々に有利な結果になったかもしれない。しかしそうはならず、その後で(アトレチコ・マドリード)サビッチが退場し、我々は1人少なくなった」と数的不利な状況を嘆いた。

それでも、同監督は「本当に素晴らしい個人プレーを披露したロドリゴのゴールまで、チームは素晴らしいものを生み出し、良いプレーを見せチャンスを作っていた。試合が進むにつれ、チームは同点ゴールを目指したものの、1人少なくなったことで持ちこたえるのが難しくなった。それでも私は選手の頑張りとチームが残したイメージにはとても満足しているよ」とたたえた。

「決定的な役割を果たすのはプレーする選手であり、Rマドリードはあの重要な局面で再び得点面で優位に立った。我々にもグリーズマンやカラスコ、デパイなどにチャンスがあったが、あれだけ戦えば、チームに対して文句などほとんど何も言うことはできない。今の流れを今後も維持していくつもりだ。我々はすでに欧州チャンピオンズリーグと国王杯を敗退しているが、クラブが必要とする目標を達成するためのシーズン後半戦がまだ残されている」と先を見据えた。

公式戦の連勝は2でストップしたが、シメオネ監督は手応えを感じているようだ。「チームとして今日のように振る舞えた時はうれしいよ。欧州チャンピオンズリーグも国王杯も敗退している中、チームにはまだシーズン後半戦がまるまる残っている。私はアトレチコに来た時からずっと大きな幸せを感じているし、ここを去る日までチームとクラブのために1000%の力を尽くすつもりだ」と独特な表現で締めた。