2016年リオデジャネイロ五輪(オリンピック)の男子日本代表監督や18年FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表コーチを歴任した手倉森誠氏(55)が、タイ1部チョンブリFCの監督に就任することが12日、決定的となった。関係者によると、近日中に行われる最終交渉に向けて同国へ渡航したといい、正式にサインすれば3季連続でタイ1部のクラブを指揮することになる。
昨季途中まではBGパトゥム・ユナイテッドを率いていた。21-22年シーズン終盤の22年2月に着任すると、リーグ戦で首位と勝ち点12差の4位に沈んでいたチームを再建。残り試合を無敗の7勝1分けで走り抜け、わずかに頂点には届かなかったものの勝ち点2差の2位までチームを浮上させた。
翌22-23年シーズン(昨年8月~今年5月)の開幕前には、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場。1次リーグG組を首位通過に導いた。日本人の指導者が、国外クラブをACLのグループ1位に導いたのは初めてだった。
さらに昨夏、日本で集中開催された決勝トーナメントで準々決勝に進出。現行制度でベスト8はタイ勢初だった。直後の同国スーパー杯でも昨季3冠のブリーラム・ユナイテッドFCに勝ち、幸先よく1冠を達成していた。
ところが、ACL参戦後に負傷者が相次ぎ、苦しい2季目に直面。まだ新シーズン序盤だったものの、リーグ戦7位と出遅れたことで昨年10月に解任されていた。その後は同クラブのアドバイザーを務める傍ら、DAZNのJリーグ中継解説や国内外の視察を重ねていたという。
タイ中部の首都バンコク郊外を拠点とするチョンブリは、タイ1部プレミアリーグで優勝1回、準優勝5回。FA杯は2度の戴冠がある。今季はリーグ最終戦を前に6位につけていた。ACL出場や07年以来16季ぶりのリーグ制覇を目指すため、かつてU-21タイ代表監督の候補として打診があり、BGパトゥムでも成果を挙げた手倉森氏に白羽の矢が立ったとみられる。

