7月1日を最後にヴィッセル神戸を退団する主将のMFアンドレス・イニエスタ(39)に対し、吉田孝行監督(46)が試合後の記者会見で、改めて感謝の思いを口にした。

「彼のようなスター選手が、日本に来ることが最初の時点で驚きだった。入団した時から練習を見ているが、ゴールに迫るアイデアとか、簡単にまねしろと言っても、他の選手にはできない。素晴らしい技を見せてくれた。何より、ピッチ外でプロフェッショナルな部分を見せてくれた」

18年夏に神戸に入団した際の指揮官が、吉田監督だった。その後はクラブを一時期離れたり、神戸の強化担当としてイニエスタを見てきた。特に昨年、J2降格の危機が迫った中で途中登板した吉田監督は、ピッチ内外で主将を頼りにしていたという。

「自分がけがをしていてもチームをまとめて、1つになるように仕事をしてくれたし、本当に感謝している」

この日は後半35分での途中交代となったが、指揮官は「随所に素晴らしいプレー、決定機もつくってくれた。改めて素晴らしい選手と感じた。交代は本人とどれぐらいできるか、意思疎通を図って交代した」と説明した。

イニエスタとシャビ監督の握手や抱擁には、吉田監督は「自分もすごくあこがれていたので、そういう姿を見られて光栄です」と感想を述べていた。