女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会の記者会見場で出た記者からの質問が、世界的に波紋を呼んだ。複数のメディアが報じている。

23日に実施されたモロッコ代表の公式会見で、英国BBCの記者が、モロッコ代表キザラン・チェバク主将に「モロッコは同性愛を許可しない。モロッコ代表には同性愛者がいるか? モロッコでの同性愛者の生活はどうか?」と質問した。

想定外の質問で苦笑いするチェバクは答えず、困った表情を見せると、司会のFIFA関係者は「今の質問は政治的な質問なので、サッカーの質問に集中してください」と、場を収めようとした。

BBC記者は「これは政治的な質問ではない。ヒューマン(人間)に関する質問だ。彼女が答えられるように進めてほしい」と追い打ちをかけるように質問を続けた。

チェバクはコメントを拒否し、隣に座ったペドロス監督もあきれた顔を見せた。

この質問が世界に広がり、大きな非難を受けた。韓国の「マイデーリー」は「狂った質問に大きな批判…結局BBC謝罪」の見出しで報じた。

スペイン紙アスは「記者会見は、大きなヘッドラインを飾りたいから、大きなプレッシャーがあったのか、怪しい質問が出てくる」。英国のエキスプレスは「モロッコでは同性愛者は最大懲役3年になる。これはとても敏感な話だ。この記者の質問に世界から大きな非難が出ている。この質問に答えることは、彼らの命の危険にもつながる」と批判した。

結局BBCは「我々の質問が不適切だったことを認識している。我々は誰かに苦痛を与えるつもりはなかった」と謝罪した。