1887年創設で136年の歴史を持つ名門セルティックに、日本選手が新たな足跡を残した。

アウェーのハーツ戦でFW前田大然(26)FW古橋亨梧(28)MF岩田智輝(26)が揃って得点し、4-1で快勝した。欧州主要の2部リーグ以上で、同一チームの日本人3人が同一試合で得点を記録したのは史上初。MF旗手怜央(25)も1アシストを決め、4人全員がゴールに関わった。また、ハーツのMF小田裕太郎(22)は後半途中から出場した。

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まさに日本人デーだ。まず1点リードの前半23分。旗手の右クロスを、中央の前田が左足で押し込んで今季2点目をマーク。さらに後半6分には左クロスが流れてきたボールを、昨季得点王の古橋が左足で合わせて今季5点目となるゴールを決めた。

そして3-1と2点差に詰め寄られた後の後半36分、岩田にうれしい一撃が生まれた。ゴール前のこぼれ球を左足で豪快にゴール左上へ蹴り込んだ。23年1月にセルティックに期限付きで加入してから(同年夏に完全移籍)、待望の初ゴールだった。

スコットランドリーグ公式YouTubeは、この試合の映像を「A Japanese Hat-Trick!(日本人のハットトリック)」として紹介した。これまで別々のクラブなら、奥川雅也(ザルツブルク)南野拓実(ザルツブルク)堂安律(PSV)、原口元気(ハノーバー)伊東純也(ゲンク)天野純(ロケレン)前田大然(マリティモ)の7人が2019年12月7日に一斉にゴールを決めたことがあるが、同一チームの3人は初めて。後半早々に古橋が倒されて得たPKを旗手が左ポストに当てて失敗しなければ、日本人4人全員によるゴールの可能性すらあった。

ロジャーズ監督は「選手たちは本当によくやったと思う。彼らは素晴らしいサッカーをして、常に先行した。PKを決めていればもっと点が取れたが、あの失敗の後にもチームはうまく盛り返した」と話し、満足そうな表情を浮かべた。

さらに国際Aマッチデー明けとあって「長時間移動がともなう代表活動のあと、選手たちはここに来て、誰もが納得するパフォーマンスを披露してくれた」と古橋、前田、旗手を含めた各国代表選手をたたえた。

首位のセルティックは9節を終えて盤石の8勝1分け。頼りになる日本人選手たちの力を武器に、2位レンジャーズに勝ち点7差をつけている。