ポルトガル2部オリベイレンセのFWカズ(三浦知良、57)が21日、シーズンを終え羽田空港に帰国した。今季はチームは残留争いに巻き込まれ、自身もリーグ戦5試合計37分間の出場で無得点に終わった。「出場機会と得点の結果にこだわって戦ったが、自分が思ってた以上に出場機会も少なかったし、ゴールという結果もあげられなかった。チームとしても個人としても、非常に厳しいシーズンだった」と振り返った。
シーズン途中から、強度の高い練習を課すヒカルド監督が就任。「毎日、僕をユースの選手と勘違いしているのかなと思うぐらい、『走れ走れ、もっと速く』と(笑い)」。アフリカ系の身体能力が高い選手と走りのトレーニングで組んだこともあった。「走りで競争したら勝てないんですけど。勝てなくても自分が100%、必死になってやっていることに幸せを感じました」。
ミニゲームや紅白戦で得点を取ることで、自信が芽生え「次、行けるかな」と気持ちも高まった。「きついことは多かったんですけど、それも楽しい、幸せだなと思って。自分としてはもっと(試合に)出たい、出られるとずっとやってきた。どんな短い時間でも、1分だろうが2分だろうが、ゴールをあげるという気持ちでやってきた。そこに向けて自分を奮い立たせて毎日過ごしていたので。1日1日が重く充実した期間だった。そういう意味では良かったんですけど、プロとしては試合に出て結果が出ない限り、いい結果だとは言えないので。そういう意味では、まったく結果は出せなかったと思います」と悔しさも吐露した。
来年はプロ40年目のシーズンを迎える。カズは「そんなになります? へえ……。たいしたもんだよ、カエルの小便、ですね」と、大好きな映画「男はつらいよ」の主人公・車寅次郎(寅さん)のセリフを交えて驚きを表現。「現役生活40年は数字的にありえないかもしれませんが、プロになってからは本当にあっという間に過ぎてここまで来たなと言う感じがする。自分はしっかりと次の目標に向かっていたいなと」。
ポルトガルでは日本だけでなく、世界各国から激励やサインを求める手紙をたくさん受け取った。「いろんな国の方々から応援されていて。そういう人たちのためにもまた、次に向けて。次こそは勝利とゴールというものを届けられるように、しっかりやっていきたい」と意欲を語った。【岩田千代巳】

