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競技ガイド

アイスホッケーとは
 「氷上の格闘技」といわれる激しいコンタクトの多い競技。1998年長野大会からNHLなどで活躍するトップ選手が出場するようになった。冬季五輪の中でも注目度の高い花形競技のひとつ。今回は女子日本代表の「スマイルジャパン」が初めて自力で出場権を獲得し、開催国枠での長野大会以来、4大会ぶりに出場。まずは、4カ国による下位リーグで2位以内に入り、決勝トーナメント進出(上位6位)が目標だ。
競技の見どころ
 男子はNHLのトップ選手のプレーに注目だ。前回金メダルのカナダの主将はクロスビー(ペンギンズ)、同銀メダルの米国には昨季プレーオフMVPのケイン(ブラックホークス)らがいる。セディン兄弟(カナックス)擁するスウェーデンや、オベチキン(キャピタルズ)、マルキン(ペンギンズ)がメンバー入りした地元ロシアも金メダルを狙う。
日本代表選手とライバル
 日本女子が初めて予選を勝ち抜き、ソチのリンクに登場する。開催国枠で出場した98年長野大会(5戦全敗)以来、16年ぶり2度目の大舞台だ。昨年2月に日本勢では全競技一番乗りで五輪出場を決め、「スマイルジャパン」の愛称で一気に知名度も上がった。ソチではドイツ、ロシア、スウェーデンと予選リーグを戦う。2勝できれば決勝トーナメント進出だが、世界ランクではもっとも下位の日本にとって厳しい戦いは間違いない。得点の際の「お辞儀パフォーマンス」を何度も見たいところだ。
ルール
 ホッケーリンクと呼ばれる氷を張った専用の競技場で行われ、相手ゴールに長い棒(スティック)を使って、黒い円盤(パック)を入れれば1得点。
 第1〜3ピリオド(各20分間)での合計得点の多いチームが勝ち。第3ピリオドが終了して同点の場合は、サドンデス方式による5分間の延長戦を行う。それでも勝敗がつかない場合は、ゲームウイニングショット戦(GWS)で勝敗を決する。GWSはサッカーでいうPK戦。
 国際ルールによる試合では、1チーム22人までベンチ入りでき、氷上に1度に出ることができる選手はゴールキーパー(GK)を含め6人。選手交代はいつ、何人行ってもよい。競技の特性上、体力消耗が激しく審判に知らせる必要もないため、選手は頻繁に入れ替わる。ポジションの構成は、攻撃陣にセンター1人と左右のウイング、守備陣にディフェンス2人とGK1人が一般的な形。
 相手に体当たりして弾き飛ばすことをボディーチェックといい、パックを保持している選手に対してのみ許され、保持していない選手に行うと反則になる(女子は禁止)。反則の危険度によってペナルティーの重さが決まる。一時的な退場処分となった選手は、ペナルティーボックスへ決められた時間入る。その間、反則したチームは少ない人数で戦わなくてはならない。数的不利な状況を「キルプレー」もしくは「ペナルティーキリング」と呼ぶ。逆に、数的有利な状況を「パワープレー」という。
アイスホッケー用語
用語 説明
フェイスオフ 審判が両チーム1人ずつの選手の間に立ち、パックを投入する瞬間のこと。試合の開始時や反則などで中断したプレーの再開時に行われる。フェイスオフスポットはリンク内に8カ所あり、敵陣ゴール近くのアタッキングゾーンではシュートできる動きを考え、逆に自陣ゴール近くのディフェンシングゾーンでは、パックを相手に取らせない動きが重要となる。
オフサイド パックより先に、攻撃側の選手がアタッキングゾーンに入ること。反則となり、試合は中断。反則地点に最も近いフェイスオフスポットからのフェイスオフで再開される。
アイシング・ザ・パック(アイシング) センターラインから放たれたパックが誰にも触れずにゴールラインを割ること。反則となり、試合は中断。アイシングを発生させたチーム側のフェイスオフスポットからのフェイスオフで再開される。
マイナーペナルティー 一般的な反則行為に適用される。宣告された選手は2分間の退場となるが、相手チームが得点すると、ペナルティーが解消される。
メジャーペナルティー 相手を故意に負傷させるなど、特に危険な行為に適用される。宣告された選手は5分間の退場処分となる。
歴史
 男子は1920年アントワープ夏季五輪で実施。1924年シャモニー大会から冬季五輪の種目となり、歴代メダル数では、カナダが最多の14個(金8、銀4、銅2)。日本男子は過去8回出場し、60年スコーバレー大会の8位が最高。98年長野大会で北米プロアイスホッケーリーグのNHLがリーグ戦を中断し、多数のトッププロが参加した。名手グレツキーを擁したカナダやGKハシェクがいたチェコが「ドリームチーム」を構成。その後の大会も、NHL選手を多数擁するチームが優勝している。NHLが参戦した背景には、国際的な市場拡大を図る狙いがあり、今大会もNHLと選手会はトップ選手が参加することで国際アイスホッケー連盟と合意。約120人のNHL選手の出場が見込まれる。
 女子は98年長野大会で採用され、過去3大会はカナダが優勝している。



日本のメダル数

金メダル
1
銀メダル
4
銅メダル
3

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