男子マラソンは19歳の伏兵、ギルメイ・ゲブレスラシエ(エリトリア)が2時間12分28秒で初優勝し、同国に史上初の金メダルをもたらした。19歳での男子マラソン制覇は最年少。

 日本勢は藤原正和(ホンダ)が2時間21分6秒で21位、前田和浩(九電工)が2時間32分49秒で40位と惨敗し、1999年セビリア大会から8大会続いていた入賞が途切れた。

 北京中心部からメーン会場の国家体育場にゴールするコースで行われ、レースは序盤からスローペース。35キロすぎにトップに立ったゲブレスラシエが終盤のイエマネ・ツェガエ(エチオピア)との一騎打ちを制した。藤原は21キロ付近、前田は15キロすぎに先頭集団から遅れた。

 藤原は「先頭集団につきたかったけれど、脚が動かなかった。スローペースの中でも上げ下げがあって、前半で力を使ってしまった」と話した。 宗猛コーチは「30~35キロまで先頭にいないと勝負にならない。現実を突きつけられた。世界との差は相当ある。その差をどう埋めていくか。若手に期待していくしかない」とコメントした。

 2012年ロンドン五輪覇者で、2連覇を狙ったスティーブン・キプロティク(ウガンダ)は6位、世界記録保持者のデニス・キメット(ケニア)は途中棄権した。