国際陸連は17日、金沢市で15日に行われた金沢マラソンで優勝したロシアの男子ランナーを失格にしたことを明らかにした。AP通信が報じた。

 組織的なドーピングでロシア陸連は13日(日本時間14日朝)に暫定的な資格停止処分を国際陸連から科されており、同国の選手は国際大会への参加を禁じられていた。

 大会は北陸新幹線の延伸開業を受け、石川県の魅力を満喫してもらおうと企画され今回が初開催。海外を含め約1万2000人が参加した。当該の選手は国際交流の一環で姉妹都市のロシアのイルクーツクから派遣されていた。

 AP通信によると、ロシア陸連の関係者は大会参加を把握しておらず、今後、事実関係の調査に乗り出す考えを示した。

 大会事務局は18日、優勝と5位のロシアランナー2人の順位と記録を抹消する方針を決めたと発表した。近く組織委員会を開いて正式決定する。2位以下の選手の順位をそれぞれ繰り上げる可能性が高いとしている。ロシア陸連への処分決定を受けて金沢マラソンでもレース前に対応を検討。その上で「日本陸連主催の国際大会ではないので、出場は誤りではないと思った」と判断したという。

 日本陸連は今後の国内大会にロシア陸連の登録選手がエントリーしていないか調査する方針で、尾県貢専務理事は「市民ランナーまで締め出すわけにはいかないので、これから把握していきたい」と話した。