2年ぶりの総合優勝を目指す東洋大は12日、第92回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)に備え、埼玉・川越市内で練習を公開した。11月の全日本大学駅伝で初優勝し、力は誰もが認める。酒井監督はチームをこう語った。「みんなで風通しを良くしようと取り組んだ。寮の中も含めて」。

 風通しの良さは、合理的な発想から生まれた。服部勇(4年)が発案者として、下級生から上級生への無駄なあいさつは1月中旬から簡略化。それまでは上級生へ下級生は何度でも大声であいさつしてきた。

 4年の上村は「周りびっくりするくらいの大声。ご近所の方にも迷惑だったと思います」と言う。理不尽なあいさつは改められ、1年生と4年生の自然なムードでのやりとりは深まった。服部勇の弟弾(3年)は「去年とは全然違う雰囲気の中で練習をしています」と、チームの空気感に手応えをつかんでいる。【井上真】