陸上男子短距離の桐生祥秀(22=日本生命)が9日、成田空港発の航空機で欧州遠征に出発した。

 13日のダイヤモンドリーグ・モロッコ大会の男子100メートルでは世界の強豪と戦う。つい2日前に参戦の正式決定の知らせを受けたとのことで、同走者については「1人も知らないんです」と笑ってから「誰が出るんですか?」と逆質問。大会ホームページによると、自己記録9秒82で昨夏の世界選手権銀メダリストのクリスチャン・コールマン(米国)、同9秒89のアカニ・シンビネ(南アフリカ)、ともに今季世界最高となる同9秒88を先月に出したロニー・ベイカーと20歳のノア・ライルズ(ともに米国)らが参戦予定。それを知らされると「初耳です」と話し「スタートで焦らず、自分の走りをすればいい」と抱負を語った。

 また22日にはダイヤモンドリーグ・ロンドン大会の男子400メートルリレーに日本代表として出場する。普段は第3走が定位置だが、「何走か分からない」。どんな走順になっても、バトンワークには自信があるから不安はない。「楽しんでいけたら。またいいタイムで走れたら」。5月のセイコー・ゴールデングランプリ大阪で出した日本歴代3位となる37秒85以上の記録を見据えた。