逆襲の準備を整えるオフとする。陸上男子100メートルの山県亮太(27=セイコー)が1日、米国合宿に出発した。

昨年に続き、トレーニング環境が充実する米フロリダ州のIMGアカデミーで練習を積む。「ワクワクしている。強い気持ちを持って頑張っていきたい」。6月の日本選手権の直前には肺気胸になるなど一時期は体重が5キロ減の71キロほどだった。今も71・5キロという。まずは体を一から作り直す。

日本中に旋風を巻き起こしたラグビー日本代表WTB福岡堅樹(27=パナソニック)とは同い年で16年リオデジャネイロ五輪時から面識があるという。先日も食事をともにした。「活躍を見て、素直にすごいなと思ったし、見ているみんながワッとなり、陸上選手ってさすがと思ってもらえる活躍をしたい」。そう決意を新たにした。

20年東京五輪がある来季も不本意で終わるわけにはいかない。「今年は思うようにいかなかったが、いろんな収穫があった。収穫を2020年につなげられるように。とにかく目の前の事をしっかりやるだけ。やることをやれば、思い描いた走りができれば、また結果は付いてくる」。12年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪のシーズンと、五輪がある年は好調というジンクスを持つ。今季沈んだ鬱憤(うっぷん)は来季、一気に晴らしていく。