名古屋ウィメンズマラソンは14日に、名古屋市のバンテリンドームナゴヤ発着で行われる。

東京五輪マラソンで補欠の松田瑞生(25=ダイハツ)は12日、名古屋市内で行われた記者会見で初出場での優勝を宣言。「過去の自分を超えて優勝したい。負けて知る悔しさは誰よりも知っている。その悔しさからはい上がる、勝ちたいという気持ちは誰にも負けない」と誓った。

ちょうど1年前の3月12日、涙に暮れた。五輪代表内定会見の壇上で「正直なところまだ整理がついていない」と口にし、言葉に詰まった。同年1月の大阪国際は2時間21分47秒の自己ベストで優勝。だが、3月の名古屋ウィメンズで一山麻緒(ワコール)に上回られ、五輪切符を逃した。練習を再開はしたが、何度も「あの時にやめていれば良かった」と後悔した。「スタートラインに立つことが怖くなった」。新型コロナウイルスの影響で高地トレーニングができない。平地でレース以上のペースを刻み、再び自信を培った。

先月のびわ湖毎日マラソンでは友人の鈴木健吾(富士通)が日本人初の2時間4分台で優勝。1万メートルで東京五輪挑戦が視野に入る松田も「周りがあっと驚くような走りを自分もしたい」と発奮した。あの悔しさを走りに込める。【松本航】