男子100メートル前日本記録保持者の桐生祥秀(25=日本生命)が快調をアピールした。

27日、オンラインで陸上教室「日本生命 桐生チャレンジクリニック」を開催。“桐生先生”は画面越しの学生に向け、足が速くなるための、力強いもも上げやジャンプを披露した。18日の日本室内選手権男子60メートル予選では左膝裏付近に違和感が出たが、「ほぼほぼ大丈夫。『思い切り走れ』と言われたらいけそう」と語った。

日本室内選手権後にはMRI検査を受け、異常はなかった。ここ数日は大事を取って、「補強ぐらい」に練習はセーブしているが、これから今季の100メートル初戦となる織田記念国際(4月29日、広島)を見据えて、ギアを上げていく。今季は終盤の伸びは維持したまま、スタートでより鋭く出る走りを目指す。

シーズン中は競技に専念するアスリートも多いが、桐生は陸上教室のようなイベントも重要視する。「現役の方が見てくれる人も多い。できるときにどんどんやって、思いを発信することが大事。僕にもプラス」。今後やりたいこともある。「シーズン中か、冬季になるかは分からないですけど、自分の練習に、参加型で来てもらい、一緒をトレーニングできたらいい」。自身が実際に行っている練習を、肌で感じてもらえる新構想を明かした。

【上田悠太】