陸上の日本選手権混成競技の会見が11日、長野市内で行われた。

12年ロンドン・オリンピック(五輪)、16年リオデジャネイロ五輪代表で東京五輪を目指す中村明彦(30=スズキ)は「個人的にはしっかり仕上げて来た実感がある。現実的な可能性ではかなり低いかもしれないが、そこに向けて自分の力を発揮し、パフォーマンスにつなげたい。最終的にいい記録、いい順位でオリンピックにつながったら最高だと思う。少しでもそこに近づけるようにしたい」と抱負を述べた。

五輪の道は極めて険しいのは事実。自己ベストは16年の8180点で、東京五輪の参加標準記録は8350点になる。厳しい戦いになるのは分かっているから、まずは現実を見据えた。「背伸びして8200点より、現実的な8000点を取る方が自分らしい」と話した。

「スピード型からオールラウンダー」というテーマで練習をしてきた。苦手な投てき種目で点数を出すため、体作りも練習も変えた。得意のスプリント系も多田修平や白石黄良々を指導する佐藤慎太郎コーチに教えてもらったメニューを取り入れ「鋭さが出てきた」と手応えがある。

16年リオデジャネイロ五輪で日本選手団の旗手を務めた右代啓祐(34=国士舘ク)は、ランキングでの五輪出場を目指して、格付けの高いスペインの大会に出場し、日本選手権は欠場する。