東京五輪で陸上女子1500メートル日本勢初の8位入賞を飾った田中希実(21=豊田自動織機TC)が20日、五輪後初レースで3種目目の日本記録を樹立した。中距離の発展を目指して新設された「ミドルディスタンス・サーキット大阪大会」(ヤンマーフィールド長居)で、非五輪種目の1000メートルに出場。2分37秒72で02年に杉森美保が記録した日本記録(2分41秒08)を上回り「最低限、日本記録は出したいと思っていた」と19年ぶり更新を喜んだ。

五輪後はあいさつ回りなどをこなし、質を重視した練習に特化。すでに日本記録を持っていた1500メートル、3000メートルに加え「800(メートル)と5000(メートル)も狙いたい。目指すことで、世界とも戦えるようになる」と合計5種目の日本記録保持を狙う。22年には米ユージンで世界選手権、24年にはパリ五輪があり「800(メートル)から5000(メートル)まで取り組む中で、世界で戦える種目があれば(そこに)注力したい」と青写真を描いた。【松本航】