東京五輪で陸上女子1500メートル日本勢初の8位入賞を飾った田中希実(21=豊田自動織機TC)が、五輪後初レースで自身3種目目の日本記録を樹立した。

非五輪種目の1000メートルで2分37秒72を記録。02年に杉森美保が記録した日本記録(2分41秒08)を上回り、1500メートル、3000メートルに続く日本記録保持者となった。

レース後の主な一問一答は以下の通り。

-今回のレースは

田中 最低限、日本記録は出したいと思っていました。2周目ぐらいまでは、五輪の準決勝か決勝の通過でいって、ラスト400(メートル)を加速して通過するイメージでした

-1000メートルはあまり出場することがない

田中 中学校まではタイムトライアルでたくさんしていたけれど、高校、シニアとなってからは、練習でも走ることが少ない距離かなと思います

-五輪の疲れは

田中 体にちょっとガタがきていました。いつも張らないところが張ったり。でも、痛いところはなかったです

-今後について考えることは

田中 東京に出て『(24年五輪の)パリで、もっとしっかり走りたい』と明確に思ったので、しっかり見据えて、今後やっていきたいと思います。今回(世界に)近づいたというか、一瞬、背中が見えた。でも、3年後も確保されている位置ではない。3年後、全体のレベルが上がっている中で、自分のレベルも上げないといけないと思います

-日本記録は3種目目になった

田中 800(メートル)と5000(メートル)も両方更新して、ミドルからロングまで走れる選手になりたいです。やっぱり800(メートル)は、2分を切ることを目指していかないといけない。『来年すぐに』っていうのは考えていないけれど、パリまでにそういった力をつけたいです。5000(メートル)も今持っているスピードを合わせていければ、広中(璃梨佳)さんとも世界とも、戦えるようになると思う。広中さんが日本記録(14分52秒84)を出しても(五輪で)入賞できない。一緒にもっと記録を更新していかないといけないと思います