福岡国際マラソンが今年以降も継続されることになった。日本陸連は14日、昨年12月に幕を閉じた福岡国際マラソンの後継となる新大会「福岡国際マラソン選手権大会2022(仮称)」を12月4日に福岡市で開催すると発表した。

日本陸連は、福岡県、福岡県陸上競技連盟と福岡国際マラソンの継続に向けた検討を進め、同日の理事会で承認するに至った。コースはこれまで使用したコースを継承し、約100名のエリートランナーを参加対象とする。

日本陸連の尾縣貢会長は「一旦は幕を下ろした福岡国際マラソン選手権大会が、歴史と伝統を引き継ぎながら新たな形で開催できることになり、大変うれしく思います。福岡国際マラソン選手権大会は毎年、日本国内だけでなく世界中からもトップランナーが集まって数々の名勝負を繰り広げ、事実上の世界選手権と称された時期もありました。2020年にはワールドアスレティックス(WA、世界陸上競技連盟)から、世界の陸上界への長年にわたる貢献を認定するヘリテージ・プラークを授与されました。これからも、国内外のランナーの皆様、大会を支えてくださる皆様とともに新たな歴史を刻み、大会の価値をさらに高めていけると確信しています」などとコメントした。

福岡国際マラソンは「日本マラソンの父」金栗四三の功績をたたえ、1947年に「金栗賞朝日マラソン」として熊本で誕生。国内最高峰の大会として、宗兄弟、瀬古利彦ら数々の名ランナーが走り、多くの名勝負を生んだ。近年はエリートランナーに加え、市民ランナーが走る東京マラソンのような「都市型」が人気となる中、経済面での難しさもあって昨年12月の第75回大会を最後に歴史に幕をおろした。