立命大4年の壱岐あいこ(21)が、100メートル、400メートルリレーで2冠を達成した。

アンカーを務めた400メートルリレーは、ガッツポーズでフィニッシュラインを駆け抜けた。先行する甲南大を残り50メートル付近で捉えて、並走。最後はぐっと前に出て0秒08の差をつけた。

立命大では01年以来21年ぶり2度目の優勝。タイムも目標としていた45秒20を上回る45秒14を出した。ライバルを意識するケースがあるリレー種目で自分たちの走りに集中。壱岐は「日本選手権の通過点というのは(皆で)事前に話していた」と声をはずませた。

リレーの前には100メートルで初優勝を果たした。決勝は向かい風1・1メートルの条件下で、11秒95を出した。ただ「得意であるトップスピードへ(十分に)持っていけなかった」。2位奥野由萌(甲南大)と0秒07差をつけたが、晴れやかな笑顔とはいかなかった。

6月には日本選手権(9~12日、ヤンマースタジアム長居)を控える。

日本最速を決める戦いを前にして「自信を持って挑めるレースにしたかったが、そこが心残り。自分が一番よかった昨年日本選手権を『10』とすると、『5』くらいしか出せていない。そこを越えたい。あと10日間ぐらいで、できることをやっていきたい」と意気込んだ。

大学生で臨む最後の日本選手権へ、仕上げにかかる。【波部俊之介】