陸上の世界選手権(15日開幕、米オレゴン州)に出場する男子短距離陣が2日、都内で公開練習を行った。100メートルと400メートルリレーの2種目に出場する坂井隆一郎(大阪ガス)は「世界のシニアの代表は初めてで不安な部分もあったけど、すごい和やかな雰囲気で練習できている」と振り返った。

スタートが持ち味で、400メートルリレーでは1走が期待される。日本は世界選手権では17年ロンドン、19年ドーハでともに銅メダルを獲得。3大会連続メダルに向けて「日本のリレーは注目されている。メダル獲得に貢献したい」と意気込んだ。

山縣亮太(セイコー)や桐生祥秀(日本生命)らが不在で、若返った“リレー侍”。200メートルと400メートルリレーの代表に選ばれた小池祐貴(住友電工)が最年長になる。「自分が組んだことのある選手がいない。普段の雑談だったりで『若いなあ』と思いながら1歩引いて見ていますね」と笑った。

練習を見守った高平慎士コーチ(37)は「新しい選手が多くて、選手を把握することで精いっぱいだが、仕上がりとしては順調にきている。布勢スプリント、日本選手権で結果を残したメンバーが正式に決まって、よしいくぞ、という感じになっている」と話した。特に期待するのは、布勢スプリントで日本歴代7位タイの10秒02をマークした坂井で「坂井選手のスタートは近くで見ていて臨場感があり、素晴らしいスタート切る」とうなった。

この日の練習には、自己記録9秒97で4大会連続出場のサニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)は不在だった。