24年パリオリンピック(五輪)マラソン代表をかけたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が行われ、女子は東京五輪代表の一山麻緒(26=資生堂)が、2時間24分43秒(速報値)で2位に入り、2時間24分9秒で優勝した鈴木優花(24=第一生命)とともに五輪代表に内定した。

東京五輪では日本勢4大会ぶりの入賞となる8位に食い込んだ。翌22年4月に資生堂に移籍した後は思うような走りができなかった。「自分のしたい走りが全然できていなかった。自信もない時期が続いてMGCもイメージできなかった。パリ五輪の切符が取れたことを吹っ切れるきっかけにしたい」と振り返った。

そんな苦しい時期に支えになったのが21年12月に結婚した男子の日本記録保持者・鈴木健吾(富士通)の存在だったという。くしくも夫は今回のMGCは途中棄権。会見で鈴木の話題を振られた一山は「この特に2年間はもう走りたくないと思うことがすごく増えた。そんなときに、やっぱり彼がパリへ向けて一緒に頑張っていこうという声かけというか支えが、今日までもすごくあって……。最後まで夫婦でパリに行きたいという思いで、今日も走りました」と涙ぐんで声を詰まらせた。