男子で日本記録保持者の鈴木健吾(28=富士通)は2時間11分19秒で28位だった。パリ五輪出場への設定記録(2時間5分50秒)から大きく遅れ、すでに女子で代表入りを決めている妻・一山麻緒(26)との夫婦での五輪出場はならなかった。

序盤から日本勢のトップ争いに加わっていたが、27キロ過ぎに遅れ始めた。「このチャレンジに関しては、自分の力がなかったというだけです」と受け止めた。

出場ならなかった東京五輪後は「次こそは自分が代表に、という思いでやってきた」と振り返る。日本記録を樹立した一方で、22年の世界選手権は代表に選出されながらも新型コロナで辞退するなど、「良いことも悪いこともあった。簡単じゃないことの方が多かったけれど、うまくいかない時こそたくさんのサポートだったり、やっぱり応援がすごく力になった」と感謝した。

妻の一山からはレース前、「いろいろ苦しい思いをしたけれど、楽しんで走ってきてね」とエールを受けたという。

コンディション不良が重なり、22年3月の東京マラソン以降はレースから遠ざかった。昨年10月に約1年7カ月ぶりのマラソンとしてMGCに臨むも途中棄権。それでもこの日は、最後まで走り切った。

今後の目標については「まだ分からない」と前置きしつつも、「久しぶりにマラソンのスタートラインに立ち、タイムは悪かったけれどフィニッシュできた。ここから走り続けられるのであれば、しっかり再チャレンジを続けたい」と前を向いた。

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