22年世界選手権代表の西山雄介(29=トヨタ自動車)が日本勢トップでゴールテープを切るも、パリ五輪男子代表最後の切符はつかめなかった。自己ベスト2時間07分47秒を上回る2時間6分32秒(速報値)で9位でゴール。しかし、パリ五輪出場への設定記録2時間5分50秒を切ることが出来なかった。昨年10月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)3位の大迫傑が内定した。


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ゴール後、悔し涙を流す西山雄(撮影・滝沢徹郎)
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ゴール後、悔しげな表情の鈴木(撮影・滝沢徹郎)
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レース後、鈴木(右)は妻の一山からハグで労われる(撮影・滝沢徹郎)
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ゴールし引き揚げる鈴木(撮影・滝沢徹郎)
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ゴールし厳しい表情で引き揚げる其田(撮影・滝沢徹郎)
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トップでゴールするキプルト(撮影・宮地輝)
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ゴールしたキプチョゲ(撮影・宮地輝)
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女子の日本人トップでゴールし、顔を押さえる新谷(撮影・宮地輝)
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女子のトップでゴールするケベデ(撮影・宮地輝)
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東京マラソン男子順位(タイムは速報値)

(1)B・キプルト 2時間2分16秒

(2)T・キプラガト  2時間2分55秒

(3)V・ゲティッチ 2時間4分18秒

(4)H・キロス 2時間5分43秒

(5)T・ゲタチョウ 2時間6分25秒

(6)B・キベト 2時間6分26秒

(7)H・アラメ 2時間6分27秒

(8)S・カリウキ 2時間6分29秒

(9)西山雄介 2時間6分31秒

(10)E・キプチョゲ 2時間6分49秒


東京マラソン女子順位(タイムは速報値)

(1)S・ケベデ 2時間15分55秒

(2)R・ワンジル 2時間16分14秒

(3)A・シャンクレ 2時間16分58秒

(4)S・ハッサン 2時間18分5秒

(5)B・サイナ 2時間19分17秒

(6)新谷仁美 2時間21分50秒

(7)М・アベバイエフ 2時間23分8秒

(8)K・ガルバドラフ 2時間26分32秒

(9)T・アバイエチョウ 2時間28分53秒

(10)森田歩実 2時間31分38秒


やったー!井上咲楽 ニャー!猫ひろしも 写真特集

ゴールする井上咲楽(撮影・宮地輝)
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ゴールし、手を広げる井上咲楽(撮影・宮地輝)
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浅草寺雷門前を通過するランナーたち。左から2人目は猫ひろし(撮影・たえ見朱実)
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ゴールした義足のウクライナ負傷兵、ロマン・カシュプルさん(撮影・宮地輝)
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レース経過

◆スタート地点 午前9時10分号砲。都庁前をランナーが一斉にスタート。天候は晴れ、気温6度、湿度38%、風向は南南東、風速は1m/s。1キロ地点で先頭集団は2分48秒

スタートする鈴木(中央)ら
スタートする鈴木(中央)ら
スタートする鈴木健吾(左)、山下一貴(中央)、其田健也(撮影・滝沢徹郎)
スタートする鈴木健吾(左)、山下一貴(中央)、其田健也(撮影・滝沢徹郎)

◆5キロ地点 序盤は下り基調のコース。1位は14分16秒のキプラガト、キプチョゲら。日本人1位は作田将希(JR東日本)や西山雄介で1位と39秒差。女子先頭は16分16秒で通過。日本人トップは新谷仁美で16分37秒

レース序盤、力走する新谷仁美(中央)(代表撮影)
レース序盤、力走する新谷仁美(中央)(代表撮影)

山下一貴が…

◆8キロ地点 日本歴代3位の自己記録を保持する山下一貴(26=三菱重工)が日本人先頭集団から、顔をしかめ、あごが上がった様子で後退

◆10キロ地点 集団は秋葉原の大通りへ。ケニア勢4人となった男子先頭集団が28分29秒で通過、世界記録を上回るペースで通過。第2集団は高田康暉に給水トラブルもあったが、日本人先頭を守る。鈴木も堅調な走り。山下一貴は日本勢の先頭と約20秒差をつけられた

レース序盤、先頭集団で力走するエリウド・キプチョゲ(手前中央)(代表撮影)
レース序盤、先頭集団で力走するエリウド・キプチョゲ(手前中央)(代表撮影)

◆13キロ付近 男子先頭集団は日本橋へ。ハーフ日本記録保持者の小椋裕介が第2集団で力強い走り

山下一貴、8・5キロ付近で日本勢先頭集団から出遅れ…日本歴代3位の有力選手


世界記録ペースにまさか…

◆15キロ 男子先頭が42分52秒で通過。世界記録よりも17秒早いハイペース。日本勢1位は小椋。其田健也が前の方に位置取りを変えてきた。ただ密集で給水に苦労する選手も

◆17キロ付近 キロ2分50秒ペースのキプチョゲら男子先頭は3人に。ペースメーカーが1人離脱するハイペース

◆20キロ 浅草を通過し蔵前通りへ。手前でキプチョゲがトップから遅れ始める。3秒差に広がる。先頭は世界記録より早い57分12秒。西山雄介(29=トヨタ自動車)、木村慎(30=ホンダ)や外国人選手らが次々と転倒するアクシデントも

浅草寺雷門前を通過するランナーたち(撮影・たえ見朱実)
浅草寺雷門前を通過するランナーたち(撮影・たえ見朱実)
浅草寺雷門前を通過するランナーたち(撮影・たえ見朱実)
浅草寺雷門前を通過するランナーたち(撮影・たえ見朱実)

先頭集団の西山雄介、木村慎ら19キロすぎに5、6人巻き込む転倒アクシデント

◆中間点 男子先頭が3人集団に。キプチョゲが15秒も離される。1時間2分55秒で日本人先頭集団が駆け抜けた

レース中盤、先頭集団から遅れるエリウド・キプチョゲ(代表撮影)
レース中盤、先頭集団から遅れるエリウド・キプチョゲ(代表撮影)

中盤戦

◆23・95キロ 門前仲町の折り返し。男子先頭は1時間8分42秒。日本勢トップは鈴木。服部勇馬、細谷恭平が日本人先頭集団から離される。女子先頭ではハッサンが険しそうな表情

◆25キロ 男子先頭が1時間12分50秒と世界記録より早いペースで飛ばし、ついにペースメーカーが全員いなくなった。鈴木が少し遅れる。菊地駿弥(中国電力)が1時間14分28秒で日本勢トップ。女子は新谷が日本記録に3秒遅れの1時間22分30秒で快走

◆27キロ付近 鈴木が日本勢先頭集団から離される。その差3秒に。トップは西山雄に

28キロ付近 力走する鈴木健吾(代表撮影)
28キロ付近 力走する鈴木健吾(代表撮影)

鈴木健吾、27キロ過ぎに日本勢集団から遅れる…妻の一山麻緒はパリ五輪内定

◆30キロ ペースメーカーがここで離脱。男子先頭が1時間26分8秒で通過。西山雄が日本勢集団から抜け出した。其田健也が後を追う。浦野雄平らも設定記録より早いペースで続く。設定記録を5人が上回る

驚異的ハイペースにペースメーカー脱落→優勝候補キプチョゲも遅れる


日本人がキプチョゲを…

◆32キロ 男子トップにキプルトが躍り出た。3人の激しい争いに。日本勢トップの浦野雄平がキプチョゲの背中をとらえた。7秒差に迫る

レース終盤、給水所でドリンクを取る浦野雄平(代表撮影)
レース終盤、給水所でドリンクを取る浦野雄平(代表撮影)

◆33キロ 西山雄が浦野を追い抜き日本勢トップに

◆35キロ 男子先頭集団は1時間41分2秒、世界記録を下回るペースに、優勝争いは2人に絞られる。西山雄がキプチョゲを抜き去る。男子9位の1時間44分18秒、設定記録を6秒上回るぺース


終盤戦

◆36キロ 其田が浦野を抜き、追い上げてきた。西山雄を15秒差で追う

◆37キロ キプラガトが男子トップに

◆39キロ キプルトがキプラガトを大きく離し、男子トップに。大会記録も射程圏内。其田がキプチョゲを抜き去り、西山雄を追う

◆40キロ 1時間55分47秒でキプルトがトップ。西山雄は1時間59分49秒

◆男子ゴール地点 ベンソン・キプルト(ケニア)が2時間2分16秒で大会記録を更新。キプラガトが2位でフィニッシュ

日本人トップの西山雄介は2時間6分32秒でゴール(全体9位)。パリ五輪の設定記録を上回ることはできず。顔を覆い悔しがった

其田健也(JR東日本)は日本勢2位となる2時間6分54秒でゴール(全体11位)

◆女子ゴール地点 S・ケベデが2時間15分55秒で優勝。国内大会最高記録を更新した

新谷は6位フィニッシュ


車いすレース部門

車いすのトップでゴールする鈴木(撮影・宮地輝)
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車いすのトップでゴールし、ガッツポーズする鈴木(撮影・宮地輝)
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車いすで女子の日本人トップでゴールする土田(撮影・宮地輝)
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車いすで女子の日本人2位でゴールする喜納(撮影・宮地輝)
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◆パリ五輪への道 男女マラソン代表は各3枠。男子は昨年10月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)1位の小山直城、同2位の赤崎暁が決定。残り1枠は、東京マラソンで設定記録(2時間5分50秒)を突破した最上位選手が内定する。突破者不在の場合は、MGC3位の大迫傑が代表に決定する。女子はMGC1位の鈴木優花、同2位の一山が内定済み。10日の名古屋ウィメンズマラソンが最終選考会となっている。

【イラスト】マラソン男子パリ五輪代表決定の流れ
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東京マラソン有力選手と自己ベスト

【イラスト】東京マラソン男子の有力選手と自己ベスト
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◆東京マラソン トップ選手、市民が一体となって走る国内最大規模のマラソン。従来の東京国際マラソンなどを統合する形で07年に始まった。13年から世界最高峰シリーズ「ワールド・マラソン・メジャーズ」の1つとなり、世界6大レースとして認知されている。