食事改善で悲願の金メダルへ-。陸上女子やり投げで昨夏の世界選手権金メダルの北口榛花(26=JAL)が12日、欧州から帰国した。今月27日のダイヤモンドリーグ(DL)蘇州大会(中国)から幕を開ける新シーズンへ向け、都内で会見に出席し、1月から日本人の管理栄養士のサポートを受けていると告白。「やれることはやったほうがいい」と新たな試みのもと、今夏のパリオリンピック(五輪)へ挑む。

昨季は世界選手権を初制覇し、自らの日本記録を67メートル38へと更新。世界最高峰のダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルでも日本勢初優勝を収めた。パリ五輪の出場権も獲得し、大活躍の1年となったが、実はある問題を抱えていた。

「外食でおなかを壊していて…」

練習拠点とするチェコの料理は、日本食に比べて油分が多いのが特徴。「シチューやカレーなどの重たい料理ばかりで、その後の練習がきつかった」。昨年末にともに来日したチェコ人のセケラク・コーチからも「チェコのご飯と(日本の料理は)全然違う」と体調を心配されて、年明けのチェコでの練習から栄養士に同行を依頼した。

今後も定期的に同行予定。「知恵を出して考えてくださっている。1つずつ理想に近づきたい」と感謝の思いを抱きながら、シーズンへの準備を進める。

自身2度目の五輪での目標は、フィールド種目で日本女子初となる金メダル獲得。

「金であればより良いと、私も皆さんも分かっていると思う。1番が一番良い」

細部にも目を向け、世界の頂点へ突き進む。【藤塚大輔】

◆北口が出場予定の大会

〈4月27日〉ダイヤモンドリーグ・蘇州大会(中国)

〈5月5日〉水戸招待陸上(茨城・ケーズデンキスタジアム水戸)

〈5月19日〉セイコー・ゴールデングランプリ(東京・国立競技場)

〈5月29日〉ゴールデンスパイク(チェコ)

〈6月3日〉メモリアルヨセフオドゥレジア(チェコ)