1日から陸上女子の豊田自動織機に復帰した1500、5000メートル日本記録保持者の田中希実(26)が2日、オンライン会見した。

同大在学中から同社のサポートを受けてきた田中は2022年に加入も、わずか1年でプロ転向を表明。昨年の世界選手権東京大会代表として活躍した。

今年1月の全国都道府県対抗女子駅伝で兵庫県代表として2区区間賞。チームの準優勝にも貢献した。室内のショートトラック(200メートル)の大会にも出場し、2月のアジア室内選手権では1500メートル1位、3000メートル2位。ポーランドで行われた世界室内選手権3000メートルは13位だった。

プロランナーになった後も豊田自動織機の金銭的なサポートなどを受けてきたことで、再入社が実現した。

復帰理由は「(3年前に)プロの道を選んだけど、温かく送り出してもらった。大学から退社の時までずっと継続的に支援をしてくれたのが豊田自動織機さんで、創立100周年を迎えるにあたって恩返ししたい気持ちがあった。私自身も人としての幅も広げたいし、豊田自動織機で活動することがより今の私にとって私らしくなれることかなと考えた」。

今月から所属先は豊田自動織機となるが、「(プロ時代所属の)ニューバランスの選手であるということも変わらない。私自身の活動が大きく変わるということではない。陸上競技部の一員としてやっていくという部分では、また新しく私の活動の部分でより充実して歩んでいけるのではないかな」と話した。

今後は個人の活動をメインに海外転戦を続ける予定。チームの駅伝参戦については「もし会社から希望があったり、私自身も100周年の部分で恩返しがしたいという気持ちもある。駅伝も走る可能性もないことはない」と応えた。

3日から渡米し、5月は国内外のレースに参戦。6月の日本選手権では1500、5000メートルに加えて800メートルの3種目出場の考えも示した。しかし、「その時の体の状態もある。アジア大会のことも見据えた時、1500、5000メートルに注力するのが第一優先」と話した。

 

◆田中希実(たなか・のぞみ)1999年(平11)9月4日、兵庫県小野市生まれ。小野南中3年時に全国中学校大会1500メートルで優勝。西脇工高を卒業後、同大に進んで東京五輪では1500メートルで8位入賞。24年パリも代表入り。豊田自動織機を経て、23年4月からニューバランス所属。25年世界選手権東京大会でも2種目代表となった。1500メートルと5000メートル含む12個の日本記録保持。趣味は読書。26年3月には初の著書「希(ねが)わくばの詩」(世界文化社)を出版。153センチ。