日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の最終プロテストが5日、岡山・JFE瀬戸内海GC(6398ヤード、パー72)で開幕する。

4日間競技で合格は出場100人中20位タイまでだが、激戦必至だ。アマチュアの“ミレニアム世代”に加え、今年からツアー出場権を得るクオリファイング・トーナメント(QT)がプロテスト合格者でないと出場できなくなったことで、トーナメントプレーヤー(TP)単年登録者が多数参戦するため。プロとアマが火花を散らす大混戦になる。

   ◇   ◇   ◇

全英女子オープン優勝の渋野を始め、畑岡、勝ら“黄金世代”とツアーで張り合う00年度生まれの“ミレニアム世代”が今年の最終プロテストに挑む。10月富士通レディースでアマチュア優勝を飾った古江彩佳が一足早くプロ転向したものの、19年アジアパシフィック女子アマ優勝の安田祐香らが出場する。さらに1学年下でフィリピン代表で昨年アジア大会金メダルを獲得した笹生らも参戦、それだけでもハイレベルな戦いだが、さらに別の要素が加わった。

LPGAが今年から、ツアー出場権を争うQTの制度を変更した。昨季まで1次から計4ステージで行い、プロテスト合格者=LPGA会員でなくてもTP単年登録者で“ツアープロ”になれた。ところが、QT出場資格を同会員(今年だけ合格者と合格ラインからプラス2打までの者)のみに限定、1次(11月26~29日、全国3カ所)と最終(12月3~6日、埼玉・こだまGC)の2ステージで行う。事実上TP単年登録は廃止になる。

今回の最終プロテストには「LPGA会員でないTP単年登録者」「元同登録者」らが“資格”を求めて殺到する。海外勢ではツアー優勝経験者チュティチャイ、今季ステップアップツアー賞金女王スカパン、セクシークイーンのアン・シネ…。日本選手ではツヨカワ系の三浦桃香らもいる。

安田は「レベルはすごく高いと思う。でも、条件はみんな一緒。始まれば、なるようになります」と腹をくくったように、意気込みを語った。空前の激戦が始まる。【加藤裕一】