ツアー初優勝を目指す桑木志帆(20=岡山御津CC)が、2イーグル、2バーディー、ボギーなしの66で回り、通算20アンダー、196で首位をキープした。畑岡奈紗と並走状態のまま最終日に向かう。父正利さんはこの夏に会場で倒れて緊急入院。元気になったあとも禁酒生活を続けている中で、“解禁”を告げる勝利の美酒を贈れるか。1打差の3位に稲見萌寧、4位に神谷そらが続く。

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残り約25ヤードからのチップイン。17番パー5の第3打、強すぎるかと思われた桑木のアプローチショットは、ピンに当たって真下に落ちた。「インパクトが強く入り、打った瞬間に『あ、やばい』と思った。でもきれいに吸い込まれていった」。12番パー5に続くこの日2つ目のイーグルを奪取し、首位を争う畑岡を再びとらえた。

3日連続ボギーなし。安定感が光る20歳は、「内容の良いプレーを、と思っていたらノーボギーで来られている。スコアを褒めてあげたい」とうなずく。

父正利さん(66)への思いも力に変える。4歳でゴルフを始めて以来、献身的にサポートを続けてくれる父は、8月の大会中に会場で突然倒れた。翌週退院し、再びツアー転戦を支えてくれているものの、アルコールは控える日が続いている。正利さんの「(娘が)優勝するか、ツアー最終戦まで禁酒中」とほほ笑む視線にも背中を押されている。

プロ3年目での初優勝が懸かる最終日。今季は2位が2回。三度目の正直へ向けて桑木は「明日はついていくだけでは勝てない。どこかのタイミングで追い抜ければ」。勝負どころでスパートをかけ、大好きな父と勝利の美酒を分かち合う。【奥岡幹浩】