<全国高校総体:陸上>◇2日◇山梨中銀スタジアム

 陸上男子5000メートルでチャールズ・ドゥング(北海道・札幌山の手3年)が13分48秒83で3年連続の準優勝を果たした。展開は優勝したポール・カマイシ(世羅2年)との一騎打ち。突き放そうとするも、残り1周で振り切られ、3秒71差をつけられた。ラストイヤーで悲願の日本一の座は届かず「2番は良くない。1回優勝したかった」と悔しさをにじませた。

 陸上で道内初のケニア人留学生として12年4月、単身で北海道にやって来た。初めての冬は最初、雪道を歩くこともできなかったが、すぐに慣れランニングをこなすまでになった。梶山一樹監督(42)は「ハングリー精神がすごい。日本人は見習うべき。3年間、決勝で山の手のユニホームを着て先頭争いをしてくれた。楽しかったな」と感謝した。

 夢がある。20年東京五輪にケニア代表として男子マラソンに出場することだ。卒業後は日本国内の実業団入りを希望しており、さらに走りを磨くつもりだ。その前に12月の全国高校駅伝も控える。「今日からもっともっと頑張ります」。悔しさをバネに、さらなる高みを目指す。【保坂果那】