レスリング女子で吉田沙保里ら金メダリストを数多く輩出している至学館大学が15日、女子重量級の選手発掘、育成に乗り出すことを発表した。

 同大学のレスリング道場で、谷岡郁子学長(63)、吉田沙保里副学長(34)、日本協会の強化本部長を務める栄和人レスリング部監督(57)、発案者の志土地翔大コーチ(30)が出席した。

 女子の重量級は現在75キロ級が最も重い階級だが、栄監督は「世界選手権の期間に総会があり、そこで75キロから78キロになる可能性がある」と説明した。日本人女子選手は体格的に重量級の人材に乏しい。リオデジャネイロ五輪では本来65キロ級の渡利が増量して出場していた。谷岡学長は「女子選手の重量級育成を研究プロジェクトとして取り組みたい。それは本学の使命だと感じている」とし、20年東京五輪での重量級クラスの選手発掘、育成に乗り出した背景を説明した。

 レスリング経験は問わず、16歳~25歳で体重58キロ以上のスポーツ経験者。東京五輪に出場したいという強い意志と熱意を持ち、毎日練習参加できることが応募資格。募集人数は若干名。9月23日(当日消印有効)を応募書類締め切りとし、1次選考(書類選考)通過者は10月8日の2次選考(至学館大学)で<1>スポーツ能力テスト(身体測定、体力測定、心理テスト他)<2>レスリング模擬練習(タックル、マット上での動き等)の実技を行う。3次選考は面接。(※詳細は至学館大学のホームページを参照)

 合格者が学生の場合は至学館大学への入学や、社会人の場合も状況に応じて同大学の嘱託職員採用などの可能性がある。