3日に終了した柔道世界選手権の個人戦で優勝した日本代表7人が4日、ブダペスト市内で記者会見し、男子66キロ級の阿部一二三(日体大)は「もう先を見ている。(12月の)グランドスラム東京大会で勝ち、来年の世界選手権の出場権を取りたい」と次の目標を語った。

 首から金メダルを下げた選手たちの表情には、達成感があふれていた。阿部は日本で自身の活躍が大きく報じられていると聞いたそうで「注目されることで柔道の魅力が広まればうれしい」と早くも世界王者としての自覚をにじませた。

 男子100キロ級のウルフ・アロン(東海大)は「ここで調子に乗るわけにはいかない」と気を引き締めた。同73キロ級の橋本壮市(パーク24)は「大野(将平)との対決を楽しみにしてほしい」とリオデジャネイロ五輪王者を強く意識した。

 2度目の出場で頂点に立った女子70キロ級の新井千鶴(三井住友海上)は「成長して今大会に臨めた。この結果を今後につなげる」と新たに意気込み、同48キロ級の渡名喜風南(帝京大)は「最終的に東京五輪で優勝したい」と高みを見据えた。日本勢は5日に帰国予定。