ヤマハ発動機が、36-10でNTTコミュニケーションズを退けた。ボーナス勝ち点も得て、勝ち点を30に伸ばした。順位は2位をキープしている。

 0-10の前半10分、最初のスクラムを得た。水を含んだ芝生だったが、めくれることなく8人が押し込んだ。結果、相手の反則が取られて、流れが変わった。同27分、ゴール手前のラインアウトを獲得。左に展開して、CTBヴィリアミ・タヒトゥア(26)が反撃のトライ。同37分には、ゴール正面のスクラムからNO8堀江恭佑(27)が、逆転トライを決めた。スクラムが攻撃の起点となり、清宮克幸監督(50)は「久々にヤマハのスクラムを見た。FW陣がセットプレーを制圧した」と振り返った。

 前節のNEC戦では、セットプレーの精度、内容ともに悪く、12日の練習後にFWのみで約1時間のミーティングを開いた。原点に立ち返り、スクラムでは8人で前に押すことで気持ちを合わせた。後半9分には、敵陣5メートルラインからスクラムで押し切り、認定トライを奪った。今季初のマンオブザマッチを手にしたプロップ山本幸輝(26)は「今季は相手に合わせることが多かったが、今日は最初で反則を取れて、後半の大事なところで認定トライを奪い、強さを見せられた」。

 次節は、ウインドウマンス(テストマッチ期間)前最後の試合でクボタと対戦する。主将の堀江は「試合の入りで規律を守れず、失点された。次は我慢強く守っていきたい」と反省を忘れなかった。【大野祥一】