世界選手権女子シングルス金メダルの奥原希望(22)は1回戦で棄権した。

 奥原が1回戦のワンプレー、1分足らずで棄権した。サーブを受けて、ラリーに入り、相手のシャトルがネットにかかり1-0になったとき、ジャッジに棄権を申し入れた。9月のジャパン・オープンで痛めた右膝のケガが長引く。「目指す東京(五輪)のためには(棄権を)決断するしかない」と涙を流した。来年度の日本代表を決める重要な大会だが、選考規定に出場を義務付けられてはいない。世界女王でもあり、仮に欠場しても日本協会からの推薦は確実にもらえた。それでも国内最高峰の大会への敬意と「コートには立ちたい」との意志で、ワンプレーのみでも出場を決めた。両膝手術を乗り越え、8月の世界選手権ではスピードと粘りで優勝したが、その反動は大きい。