女子団体追い抜きで高木美帆(日体大助手)菊池彩花(富士急)佐藤綾乃(高崎健康福祉大)の日本が3分0秒18で優勝した。今季実施されたW杯(ワールドカップ)4レース全勝。高木美は約1時間後の1000メートルでは1分16秒82の4位で、今日18日の最終日には1500メートルに出場。いずれも首位につける種目別、全種目の獲得得点を合計した総合のダブル優勝が懸かる。平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)と世界選手権に続く、新たな勲章を狙いにいく。

 団体追い抜きは五輪金メダルメンバーで挑んだが、今回の3人では初実戦。それでも2位オランダに5秒強の差を付けて優勝し、高木美は「最後まで滑り切って、1番を取れてよかった」と喜んだ。ただ、約1時間後、五輪で銅メダルに輝いた1000メートルでは表彰台を惜しくも逃した。今季ここまで滑った3レースは全て2位だっただけに「完敗です」と渋い表情だった。

 同走の相手が棄権して独走となり競い合えない不利な状況で、なかなかスピードに乗れない。記録の出にくいリンクとはいえ、今季主要レースでは最も遅いタイムを確認すると、苦笑いのような表情。W杯初開催の会場で「よく分からないというのが正直な気持ち」とさばさばと語った。

 出場選手が絞られる最終戦は種目ごとの所要時間が短い。複数種目をこなす選手にとってはレース間隔が詰まり「一番過酷かも」という。「何ができるか考えて、もうひと踏ん張りしたい」。お疲れ気味の中長距離のエースは今日の最終日、五輪で銀メダルだった1500メートルに力を振り絞る。種目別優勝、全種目合計の総合優勝となればいずれも日本勢初となる。