東地区3位でワイルドカードでのチャンピオンシップ(CS)進出を決めている川崎ブレイブサンダースが、同地区4位で昨季王者の栃木ブレックスに勝利し、3連勝とし今季37勝目を挙げた。第1クオーター(Q)、辻直人(28)が4本の3点シュートを決め12得点を挙げチームに勢いを付ける。昨季の得点王ニック・ファジーカス(32)を中心にリバウンドやルーズボールの意識を高め、攻撃のチャンスを作る。第3Qは主将で司令塔の篠山竜青(29)が2本の3点シュートを含む12得点を獲得し63-46と点差を広げる。とどろきアリーナ今季最多の4497人のファンに勝利を届けた。

 川崎は昨季のファイナルで敗れた栃木に対し、気持ちを込めて臨んだ試合だった。この試合で17得点を獲得した篠山は「栃木がもっているリバウンドやルーズボールにうちがどれだけプレッシャーをかけられるかだった。ここしばらく栃木との2連戦の1戦目が勝てていなかったのもあってチーム全体でこの勝利を意識した」。チーム最多の20得点を挙げた辻も「去年のファイナルの悔しさもあるし、ここからCSにつながっていくので1戦目を勝つことが大事だった。見返してやる気持ちだった」と口をそろえた。辻は第1Qから3点シュートを連発。「会場も赤で染まって、そういう演出や雰囲気をつくってくれたスタッフと4500人ものファンがプレーを後押ししてくれた。シュートが入ったのでチームに勢いを与えられたかなと思う」と笑みを浮かべた。

 川崎は、レギュラーシーズン残すは21日の栃木戦、27、28日の京都ハンナリーズ戦、5月2日の千葉ジェッツ戦、同月5、6日のシーホース三河戦。東地区、西地区首位との対決を控え辻は「ホームアドバンテージを取るためにも落とせない試合」と表情を引き締める。21日の栃木戦はチケットも前売りで完売した。「栃木戦ではリバウンドとルーズボールを栃木よりも上回ることが大事な要素になる」とさらにディフェンスへの意識を強めた。