アメリカンフットボールの日大選手が関学大2年生QBに悪質なタックルをした問題で日大教職員組合は21日、一連の騒動で低下した社会的信用を回復するため、真相究明、大学改革などを求める声明文を同大の人事部に提出した。

 声明文は田中英寿理事長、理事会と大塚吉兵衛学長宛てで、今回の反則行為が「スポーツマンシップ以前に人間としての基本姿勢に反する事件」であると強調。問題が明らかになった後の当局の対応も不透明、不誠実で「(内田正人)監督の辞任だけでは済まされない状況を自らつくってしまった。本学に対するイメージと社会的信用は深く傷つけられた」とした。

 その上で、当局が第三者機関への協力などを通して真相を明らかにし、関学大の関係者や日大の学生、教職員に説明責任を果たすよう要請した。反則行為をした選手が個人攻撃を受けないよう配慮も求めた。

 提出後に取材に応じた菊地香執行委員長(52)は同大が会見を行っていない現状に「ちゃんと社会に対して説明すべき」と語気を強めて訴えた。