関東学生アメリカンフットボール連盟1部リーグの緊急監督会が24日、都内で行われ、日大の悪質タックル問題への対応などが話し合われた。指導体制などに改善がなければ、今秋のリーグ戦での対戦を拒否することで一致。関東学生連盟に求めていた第三者委員会の立ち上げを再度要求することも決めた。日大の森琢ヘッドコーチが冒頭だけ出席して一連の不祥事を謝罪したが、問題収束への道は見えてこない。

 日大を除く1部15校の監督、ヘッドコーチの話し合いは、予定の2時間を超えた。監督会は今年2月に発足し月1回のペースで行ってきたが、この日は緊急招集。大山茂議長が「現状のままでは、秋も試合はできない」と話すと、壇上の全員が大きくうなずいた。

 日大は危険なタックルがあった6日の関学大との定期戦後、春季オープン戦6試合が相手の意向で中止となった。今後の対戦を認めるための条件などを協議した結果、指導体制などに改善がなければ、今秋のリーグ戦での対戦を拒否する方針で一致した。

 監督の中からは「除名」「スタッフ総入れ替え」という声も出た。冒頭で謝罪した日大の森ヘッドコーチには「監督やコーチの指示はあったのか」「今、学生たちはどうしているのか」などの質問も飛んだ。「一刻も早く、今後の体制をどうするかなど学生のことを考えてやってほしい」と、大山議長は強く言った。

 関東学連に対し、規律委員会の情報開示と早期の第三者委員会立ち上げを再度求めることも決めた。「要望は出しているが、スピード感がない」と大山議長。監督たちも、真相解明と事態の収束を願っている。

 日大選手への救済案も議題にあがった。具体的には決まらなかったが、オールスター戦的な試合に出場させてはなどの意見も出た。もともと「選手を守り、競技を発展させる」ことを目的に発足した会。選手を守らず、競技の発展を妨げかねない今回の件は、監督たちにとっても大問題だ。