東京オリンピック(五輪)で日本体操陣の前に立ちふさがる中国の至宝が、日本でその実力の一端を披露した。

昨年の世界選手権団体総合金メダルメンバーを含む中国代表が12日より来日し、日本選手との合同練習を張っている。先月下旬には日本が北京を訪れており、今度は反対に日本で一緒に練習を行う。

13日に報道陣に公開される中、17年世界選手権個人総合金メダルの肖若騰と、昨年の世界選手権種目別平行棒優勝の鄒敬園にひときわ注目が集まった。個人総合五輪2連覇の内村航平(30)をして、「この2人は特にすごい。気付いたら2人を見ている。今後誰もできない構成をやっている」とうならせる両雄だ。

肖は「自分たちは自由にやるところがあるが、日本は真面目な練習をしている。床などで取り入れていきたい」と謙虚さをのぞかせながらも、20年東京五輪の目標を聞かれると、「最高の成績を残したい」と金メダル獲得を宣言。鄒は「初めて日本で練習できて、五輪も日本であるので、1回来たことあるのでなれることができた」と、視察としても有意義な時間を過ごしている様子だった。

中国は力強く美しい体操で現在の世界の体操界をリードする。内村が「練習の時の目が違う。試合をやっているんじゃないかと思うくらい。1本に対する集中力がすごい」と目を見張る日頃の鍛錬の成果が試合で発揮される。Eスコア(出来栄え)で他国を引き離しており、来年の東京でも脅威となりそうだ。