秋田ノーザンハピネッツ(東地区5位)が79-66で勝率最下位のレバンガ北海道を下し、連敗を11で止めるとともに、B1残留に王手をかけた。

第1クオーター(Q)でリードされるも集中力を切らさず、リバウンドで優位に立ち第2Qで同点。2点リードで迎えた第4Qに再び逆転されるなど一進一退の攻防が続いたが、最後は白浜僚祐(27)の3点シュートなどで突き放した。残留プレーオフ(PO)回避を争う横浜ビー・コルセアーズが富山グラウジーズに敗れ2・5ゲーム差に広がり「マジック1」。今日14日の第2戦に勝利すればB1残留が決まる。

B1残留PO回避のためにも、絶対に負けられないホーム最終節。ポスターには「何が何でもやってやろう!」の文字が躍った。意気込みとは裏腹に、第1Qでいきなり5-15と点差を広げられたが、決して浮足立たなかった。直後に白浜が3Pを決め反撃を開始すると、第2Q終了間際にも再び白浜が3Pを決め同点で折り返した。

第3Qを終えわずか2点のリード。第4Qに再び逆転されたが、この日は最後まで集中を切らさなかった。谷口大智(28)の3Pで再逆転すると、そこからは押せ押せムード。白浜が2本の3Pを決めるなど一気に突き放した。

11連敗した上位陣との戦いで弱さを見せたオフェンスリバウンドでも、18本対7本と圧倒した。辛口続きだったジョゼップ・クラロス(ペップ)HC(50)も、この日ばかりは選手をたたえた。「いろいろな感情が入り交じった試合で、最後まで集中を切らさずプレーした」。キャリアハイ21得点の白浜は「本当に負けたくないという気持ちだけで、開いたら打ってやろうと思っていた」と振り返った。そして「これだけ負け続けていたのに応援を続けてくれるブースターのためにも勝ちたかった」と、どうしても欲しかった勝利への思いを口にした。

残留マジックが1になったとはいえ、浮かれムードはない。試合後には谷口主将が、「まだ残留を決めたわけじゃない。リラックスしすぎないように。明日の試合に向けて1人1人気持ちをつくって戦おう」とチームを引き締めた。ペップHCも「選手も人間なので明日は緊張するはずだが、やることは変わらない。出る人もベンチも全員が100%の気持ちで臨んで欲しい」と決戦に気持ちを切り替えた。【野上伸悟】