ラグビーW杯日本大会の抽選会から10日で丸3年を迎えた。昨年、日本代表が過去最高の8強入りを果たし、大いに盛り上がったビッグイベント。その組み合わせ抽選会は17年5月10日、京都迎賓館で行われた。英国とアイルランド以外で初めての実施だった。

当日は、午前中に各国関係者が世界遺産の下鴨神社を訪れ、蹴鞠(けまり)を体験。夜に運命の時を迎えた。

会の最後に行われたのは、当時の世界ランク上位4カ国(ニュージーランド、イングランド、オーストラリア、アイルランド)が入る「第1グループ」の抽選。ワールドラグビーのボーモント会長が引く右手に注目が集まり、日本のA組にはアイルランドが入った。

抽選を見守った日本代表のジョセフ・ヘッドコーチは「どこがきても大きなチャレンジであることに、変わりはない。べテランと若手の力を融合させ、きちんとしたプランニングで準備を進めていく」と語っていた。

この時点で日本のA組はアイルランド、スコットランドが確定しており、残りは最終的にロシアとなる「欧州第1代表」、同じくサモアとなる「プレーオフ勝者」という顔ぶれだった。

抽選会後の取材に応じた、主な強豪国を率いる監督や関係者のコメントは以下の通り。

◆南アフリカ・クッツェー監督(B組。のちにエラスムス監督へ交代。19年大会優勝)けが人が続出しているが、本番まで万全な準備をしたい。日本もスキルがひじょうに高くなっており、W杯の出場国の力の差がなくなってきている。挑戦者の気持ちで戦う。

◆イングランド・ジョーンズ監督(C組。大会準優勝)タフなゲームになるが、準備をきちんとする。我々は必ず勝ちます。

◆ニュージーランド・ハンセン監督(B組。大会3位)このB組は我々に挑戦を投げかけている。(同組で強豪の)南アフリカはよく知っているが、大会の中でもハイレベルな試合になることは間違いない。準備して次に進むだけ。

◆ウェールズ・ガットランド監督(D組。大会4位)もちろんタフな組だが、お互いにいい点と悪い点がある。一番良いのはW杯は準備の時間があること。より高いコンディションを作っていく。

◆アイルランド・シュミット監督(A組。大会8強)ジョセフは恐ろしいよ。日本は短期間で大きく進化しているし、真のエネルギーを本番で発揮してくると思う。(食事で例えると)今日は前菜だね。

◆スコットランドのジョンソン・ディレクター(肩書は当時。A組。大会1次リーグ敗退)主催国と同じで非常に光栄。チームは改善中で、どの組も大変であることに間違いない。この抽選結果は謙虚に受けとめたいです。