ソフトボール女子日本代表の上野由岐子投手(38=ビックカメラ高崎)が4日、記者会見を行い、5日から開幕する女子リーグ(1部)後半戦への意気込みを語った。ユニホーム姿で岩渕監督と登場した上野は「一選手として待ちに待った。やっと試合ができる」と喜びを語った。

今年3月にコロナ禍により東京五輪が延期、さらにリーグ前半戦もすべて中止となった。自粛期間中も「やることは変わらない」と特別なことはせず、黙々と調整を続けてきた。「(五輪延期で)気持ちの切り替えもできた。ピッチングスキルを磨いてきたので、チャンスがあれば、新しい変化球がどれくらい通用するか試してみたい」と球種こそ明かさなかったが、新球を習得したことを明かした。

前年度覇者として、6日の開幕戦では、いきなり強豪のトヨタ自動車と対戦する。代表選手を多く擁する両チームの対戦に注目が集まる。岩渕監督は「お互いに期間が空いた状態での初戦。12球団すべてが同じ条件で迎えるので厳しい戦いになる。勝って勢いを付けたい」と意気込んだ。上野も「先制点がどっちに入るかで決まってくる。全部勝つつもりで」と連覇を見据える。

もちろん、その先には39歳で迎える東京五輪がある。「一戦一戦、自分たちにプレッシャーをかけていきたい。その中でどう結果を残していくか。五輪もそうだが、緊張感の中での試合で結果を残すスキルも試される」と気合を入れた。

リーグ後半戦は全12チームが10月までに各1試合ずつの総当たり戦を行い、上位5チームが11月からの決勝トーナメントに進出する。観客を入れて行うのは、全チームが集結する開幕カード(5、6日)の2日間と、決勝トーナメントのみ。数少ない有観客の試合に、上野は「皆さんも待ちに待った開幕。ソフトボールを知ってもらうためにも、たくさんの人に見てもらえたら。見に来られない方々には、映像を通してどう伝えていくか」とファンに向けた思いを述べた。【松熊洋介】