日本代表級のフィギュアスケーターが例年出場するアイスショーで、今年は無観客の競技会形式で開催される「ドリーム・オン・アイス」が12日、KOSE新横浜スケートセンターで始まった。

男子の鍵山優真(17=星槎国際高横浜2年)は大トリで登場。世界的な振付師ローリー・ニコルさんにリモートで手掛けてもらった、ショートプログラム(SP)曲「Vocussion」を初披露した。

米チェリスト、ヨーヨー・マの名曲。シルクロードをテーマに打楽器の軽快なリズムに乗った。まだ1カ月に満たない8月15日にリモートで振り付けが始まったばかり。「左右が分からなくて少し苦労した」と言いながら、滑らかなスケーティングに、4回転サルコー+2回転トーループ、4回転トーループ、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)すべて成功。圧巻の出来で初日を締めくくった。

新型コロナ禍の中でフルリンク、6分間練習あり、と試合さながらの形式。シニア勢で唯一ノーミスで終えたが「まだ全然、完成ではなくて。振付師の方も満足していないと思うので。もっともっとブラッシュアップして、今季中に自分のものにしたい」。今季初“実戦”を地元横浜から完璧に滑り出した。【木下淳】