昨季全中王者の中学3年生、三浦佳生(15=KOSE新横浜プリンスFSC)が2種の4回転ジャンプを決めて完全優勝した。首位発進した前日のショートプログラム(SP)71・44点に続き、フリーも1位の126・40点。合計197・84点で今季初戦を制した。

演技構成予定では4回転2種3本。冒頭のトーループは転倒したが、続くサルコー、4回転-2回転の連続トーループは成功した。中学2年の時から跳ぶジャンプだけに、こだわりは強く「自分的には軸も斜めだったし、きったないジャンプ。見せるのも恥ずかしい」と厳しく自己評価した。

シニア男子の演技を終えた鍵山優真、佐藤駿も客席で見守っていた中、優勝を遂げても「ちょびっとうれしいけど、悔しい。しっかり滑れずジャンプも乱れ乱れで、跳べるものも跳べなかった。調整できていなかった」と反省した。途中、靴も「この試合の前に柔らかくなってしまった」と明かし、対応し切れずのトリプルアクセル(3回転半)などの転倒を悔しがった。

今後も4回転2種3本を継続予定。「練習では、あんまり乱れない。曲かけで3本パーフェクトで滑れる確率は50%くらいなので、次の試合に向けて高めていきたい」。シーズン後半には3種目のフリップも投入する可能性があるという。

11月の東日本選手権(5~8日、山梨)に続き、グランプリ(GP)シリーズ第6戦NHK杯(11月27~29日、大阪・東和薬品RACTABドーム)にも、ジュニアから1人だけエントリーされた。「今日は初戦なので、まずは試すことを意識した。次からは本気で勝ちにいく。自分の演技をしたい」と今シーズンの目標を宣言した。【木下淳】