ショートプログラム(SP)4位の片伊勢武(たける、16=神戸クラブ)がフリー2位の134・22点を記録し、合計206・55点で3位に入った。

優勝した壺井達也(愛知・中京大中京高)、木科雄登(関大)に続き「とりあえず最後まで安定して滑りきることができて、表彰台に乗れて、安心した気持ちです」と穏やかな表情を見せた。

冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒。「ちょっと焦った」と振り返るが、ちょうど目の前にいた本田武史コーチから「大丈夫、大丈夫。次、頑張ろう」と声をかけられたという。続く3回転半はきっちりと成功させ、2回転トーループをつけた連続ジャンプにした。

立て直しが自己ベストにつながり「めげずに、崩れないようにできました。ジャンプだけではなく、スピンとか、スケーティングとかが成長した証しでもあるので、得点としては結構納得がいっています」と自己評価した。

3回転半は今年に入って習得。まずはSPで1本、フリーで2本決めることを第一の課題としている。今後は全日本ジュニア選手権(21~23日、青森・八戸市)に照準を合わせていく。

「近畿ブロック(選手権)、西日本と結構気楽に、前向きな感じで楽しく試合ができたので、『全日本だから』ってこだわらずに、いつも通りやったら、結果もついてくると思います。自分に集中して頑張りたいです」確かな手応えを、次の舞台につなげる。【松本航】