早大卒業に合わせて今季限りで現役引退する永井優香(21)が、フリーでの巻き返しを誓った。SPは冒頭の3回転トーループや、3回転ルッツで手をつく着氷となり47・87点。連続ジャンプを組み込めず、11位発進となった。

15年グランプリ(GP)シリーズのスケートカナダで3位に入るなど、国際舞台で活躍した実力者。来春の大学卒業後は一般企業に就職する。最後の全日本選手権(12月、長野)へのステップとなる、東京選手権では優勝を果たしていた。

この日は母が好きという「エリザベート」を白の衣装で演じたが「だいぶ動きが硬くなってしまって、思うように滑れなかったという気持ちです。調子がいい時は重心が真下におりていて滑らかに滑れるけれど、重心がどうしても上になって『パカパカ』しているというか…。氷に吸い付く感じがつかめなくて、滑るのが難しかったです」。そう振り返りながら、悔しさをにじませた。

フリーは7日に行われる。上位9人(シードを持ちSP1位の樋口新葉、同4位の川畑和愛を除く)の全日本選手権出場を懸けた、大一番がやってくる。

「しっかりと体を動かしてリンクに降りて、1つ1つのジャンプやスピンに集中して『諦めずに滑りきるのみかな』と思っています」

思いを4分間の演技に込める。