5年連続同一カードとなった女子は、富士見が島田商を3-1で破り、史上3校目の8連覇(13度目の優勝)を達成。新人戦、県総体代替大会に続き今季3冠となった。全日本選手権(春高バレー)は、来年1月5日に東京で開幕する。

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富士見が重圧をはねのけ、女王の座を守った。2-1で迎えた第4セット。25点目となる得点が決まると、選手たちの顔がほころんだ。8連覇達成-。甲斐健悟監督(37)も「連覇を途切れさせてはいけないと強い気持ちを持った子たち。3年生を中心に頑張ってくれた」と、たたえた。

言葉通り、3年生が存在感を示した。第1セット先取後の第2セット。開始から5連続得点を許した。勝負どころでセッターの井鍋真尋が途中出場。同セットこそ失うも、「コンビバレーが得意。こういう場面で出場する練習もしてきた」と、多彩なトスワークで流れを引き戻す。エース畑葵も「ブロックアウトなど練習してきたことが出せた」と厳しいマークを冷静にかわし、21得点。第3、4セットは危なげなかった。

県総体代替大会後、3年生4人が受験勉強のために引退した。畑は「(コロナ禍で)春高が開催されるかわからない時期に、練習もきつくて何度も辞めたいと思った。けれど勉強を頑張っている姿を見て、自分たちは春高でプレーする姿を見せたいと思った」。コートを離れた仲間の存在が原動力の1つとなった。

昨年の大舞台は1回戦で敗退。力を出し切る前に終戦を迎えた。畑は「今年は練習でやってきたことを出し切って勝ちたい」と、言葉に力を込めた。