競技会2戦目となった村元哉中(かな=27)高橋大輔(34=ともに関大KFSC)組が、出場した。村元の左膝負傷を乗り越えて67・83点を記録し、5組中2位で発進した。

この日午前の公式練習ではアクシデントが発生。フィンステップを確認していた高橋と村元の足が絡まって転倒。高橋の尻が村元の左膝に乗って体重がかかってしまい、1分間ほど氷上に倒れ込むアクシデントが起きていた。

この場面について、2人はこう説明した。

高橋 フィンステップの最後のところ、ツイズルする場面でタイミングがずれて、2人の足がぶつかっちゃって。こけて、自分の全体重が哉中ちゃんに乗っちゃった。感触的には「やばいな」と。見たら…哉中ちゃん、うずくまっていて。生きた心地がしなかったです。でも、立ってくれたので一安心した。

村元 何が起こったんだろうと。膝の裏に全体重が乗ってしまって。初めての感覚。「あ、やっばー」となって。すぐ立って、あまり(負傷して倒れているところを)見せないようにしたかったんですけど、立てなくて。力が入らない感じだったので、どうしようという感じでした。

病院には行かず、アイシング等で対応。出場可否の最終決断は5分間練習後、と決めて状態を確認し、強行出場を決めた。村元の左膝にはテーピングが巻かれていなかった。直前まで巻いていたといい、動きを制限しないため我慢して外したとみられる。

迎えた演技では、村元が痛めていた左膝を軸としたスピンや膝の曲げ伸ばしもこなした。負傷の影響はあったかもしれないが、フィンステップやツイズル、リフトに成功すると、場内から大きな拍手。演技が終わると、がっちり万感の表情で抱き合った。【木下淳】