北北海道の女子10キロフリーで、栃谷天寧(たかね、おといねっぷ美術工芸2年)が34分36秒3で初優勝し、5キロクラシカルとの2冠を達成した。姉和(のどか、日大1年)が昨年、同2種目を制しており、姉妹での2年連続2冠となった。

同時開催の北海道選手権で、栃谷は15秒後にスタートした19年全国高校女王の和に1周目で追いつかれ、2周目途中で引き離され2位。前日の5キロクラシカルでは勝ったが、フリーでは敗れ「自分の力不足を感じた。全国に向け改善する部分がある」と気を引き締めた。

コロナ禍で休校中の4月下旬から5月末まで、大学がリモート授業に切り替わった和が、鷹栖町の実家に帰省。一緒にトレーニングに励んだ。距離スキーの強豪日大から与えられている和の練習メニューに一緒に取り組み、肉体強化。「姉の滑りも力強くなっていて、とても刺激になった。やったことがない体幹トレもやらせてもらい、きつかったがプラスになる部分が多かった」と振り返った。

和との切磋琢磨(せっさたくま)で鍛えた力を、次は全国タイトル奪取につなげる。初出場した昨年の全国高校は5キロフリー6位も5キロクラシカルは2位。あと1歩で頂点を逃し、精神面の課題を感じた。「何となく入らないこと。1つ1つ気合を入れて臨む。今季はインターハイも国体も全国選抜もジュニア五輪も全部勝つ」。まずは和と同じ2年生での全国高校女王の座を狙う。【永野高輔】