月経周期の調整や月経痛軽減を目的とする低用量ピルは近年、大事な試合へ向けた体調管理の一環として国内のトップアスリートでも使用が広がりつつある。国立スポーツ科学センター(JISS)によると、低用量ピルの使用率は12年ロンドン・オリンピック(五輪)に出場した日本選手の7%だったが、16年リオデジャネイロ五輪では27・4%(プロゲスチン製剤を含む)に上昇した。

昨年2月、サッカー元日本代表の川澄奈穂美(35)は自身のブログで「ピルをのんでから、生理をコントロールできるし、経血の量や生理の日数は減るし、生理痛は皆無で良いこと尽くしです」とコメント。「ピルは副作用が出てしまう方もいるので、そこは注意が必要です」と呼びかけた。

低用量ピルはもともと排卵を抑える避妊薬として開発された薬。海外では避妊目的で使用されるケースも多く、単純比較は難しいが、欧米のトップアスリートの使用率は8割を超えるというデータもある。副作用は比較的少なく、月経痛や倦怠(けんたい)感を伴う月経前症候群(PMS)を緩和させる効果も知られる。

◆低用量ピル ピルは経口避妊薬とも呼ばれ、女性ホルモンの含有量で低、中、高用量に分かれる。避妊目的のイメージが強いが、月経周期の調節や生理痛の改善など副効用もあるほか、月経前症候群(PMS)の症状緩和も見込まれる。産婦人科などで処方され、毎日決まった時間に服用するものが多い。欧米より約40年遅れ、日本では安全性を高めた低用量ピルが1999年に初めて認可された。副作用として一時的な体重増加、吐き気、不正出血などの症状が出るケースもある。