22年北京冬季オリンピック(五輪)まで、4日であと1年。道産子女子アスリートが大舞台での活躍を目指す。3大会連続出場を決めているアイスホッケー女子日本代表のGK藤本那菜(31=デンソー北海道)は、3度目の五輪でメダル奪取が目標。

1年後の五輪開催を信じ、最善の準備を整える。藤本は3日、札幌市内での自主トレーニング後、オンライン取材で、意気込みを口にした。14年ソチ五輪は5戦全敗、18年平昌(ピョンチャン)五輪では初勝利を含む2勝を挙げた。「目標はメダル獲得。そのレベルに到達したい」と気を引き締めた。

昨季はスウェーデン1部ファーレスタッドBKでプレーも、今季はコロナ禍の影響もあり、チームに所属せず自主練習を主体にしている。札幌市内の実家敷地内にある約40坪の練習場内に、氷と似た感触で滑ることができる「シンセティックアイス」と呼ばれるタイルを部分的に敷き“マイリンク”を作製。代表合宿がない期間は公共施設か自宅で、妹奈千(29=ボルテックス札幌)にシュートを打ってもらい、細かい動作の微調整に励んでいる。

2度の五輪経験を生かす。チームとしてソチは6得点16失点、平昌が8得点8失点。守備面で成長も、得点面に課題が残った。「メダルを取るには1点への貪欲さがもっと必要」。スウェーデンでは自身も点に絡む動きを磨き「ゴール付近からのチャンスメークに取り組み、アシストも記録できた。そういう部分も生かせたら」と意気込んだ。

4月にカナダで世界選手権を予定も、中止になった昨年同様、コロナ禍の影響を受ける可能性はある。「実戦は限られるが、個のスキルは上げられる。五輪があると思い1日1日、高い意識で練習していきたい」。どんな状況でも、歩は止めない。【永野高輔】